【管理栄養士】給食会社って実際どうなの?10年働いて思ったこと

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栄養士として就職先を探すとき、給食会社の求人が結構な割合で出てくるのではないでしょうか?これだけ常に求人が出ているということはそれだけ入れ替わりが激しく職場環境に不安を感じる人も少なくないと思います。そこで今回は

管理栄養士として新卒から約10年実際に委託の給食会社で働いてきて思ったこと

を書いていきたいと思います。自分が思っただけなので少し偏っている部分もあるかと思いますが…これから栄養士として就職先を探す際の判断材料や委託給食で働く際の心の準備に使って頂けたらと思います。

管理栄養士になるまで【長くなってしまったので飛ばしたい方下からどうぞ!】


初めまして。

ギリギリ平成生まれに食い込んだ30代の性別は女です。生まれは平成ですが、中身は少し昭和気質です。周りからも平成生まれには思えんとよく言われます(笑)

【今までしてきた部活動】

部活動は小学生で卒業しました(笑)
ソフトボールをやっていましたが、中学生からは帰宅部です。家が好きすぎてほぼ毎日直帰でした。高校は女子高でこれまたほぼ直帰なのですが、部活動に強制入部だったのでなるべく少ない活動日数のものを選ぼうと思い週1活動の調理部に入部しました。作って食って帰る、そんな部活です(笑)

【今までしてきた習い事】

そろばん・エレクトーン
記憶にあるのがこの2つ。そろばんは週3回で、他の子は遊んでいるのに自分だけそろばんがあるから帰らないといけないことに耐えられず小学校高学年の時に断念。なので暗算が全くできません。
エレクトーンは4歳から大学卒業の22歳まで続きました。将来はエレクトーンの先生という道もあったのですが、当時の先生にあまりおすすめされなかったことと、18年間やってきましたが楽譜がサクッと読み切れなかったので大学卒業と同時に卒業しました。

【元々なりたかった職業】

保育士
幼稚園の時にはアイスクリーム屋さんと書いてました(笑)ウサギとかセーラームーンとかではなかったので意外と現実的な夢だったなと思いました(笑)
高校を受験するときに漠然と子供好きだし、保育園の先生になりたいなと思っていたので、保育士育成コースのある高校に進みました。高校2年からコースの選択をするのですが、その際の説明会で先生が

“子供が好きなだけでは保育士にはなれないのよ!”

そう言われ、意外と素直な私は
“え?そうなの?子供好きって理由しかないぞ?”
と思い、そこで保育育成コースには進まずとりあえず普通の4大進学コースに進みました(笑)今まで将来は保育士としか考えてなかった、というかあまり深く将来を考えたことがありませんでした。

【管理栄養士を目指したきっかけ】

家庭科のテストが得意だった
当時家庭科の先生がめちゃくちゃ厳しく怖かったので今まであまりテスト勉強というものはしてこなかった私ですが、頑張りました(笑)この先生だけ唯一点数上位3名を読み上げる先生で、最初のテストで3番に名前を読み上げられました。今まで何かで上位に入ることなどなかったので嬉しくてさらに頑張ったら(家庭科だけ笑)常に1位をキープ。特に栄養素だとかそういった分野が得意だったので母親から

“栄養士とかになればいいじゃん”

この一言で栄養士の大学を目指すこととなりました。

【管理栄養士】委託給食会社を選んだ理由


正直たまたまです。
就職氷河期だったため手当たり次第受けていて、最初に内定をもらったのが委託給食でした。大学的には管理栄養士=直営という流れだったので、自分も直営に挑戦したい気持ちもあったのですがどうしてもというわけではなかったし直営は狭き門で募集や内定時期が遅くそこまで頑張れなかったというのが正直なところです。

国家試験も年度末に控え、なるべく早く内定をもらって試験に集中したいということもあり、贅沢ですが、入りたくて入った訳ではありませんでした。

【体験談】委託給食会社に新卒で入社し、10年勤めた理由

  • 自分には合っていた
  • 人の役に立っているとの実感が大きい
  • 人間関係に恵まれた

この3点です。

管理栄養士という資格を持っているからには直営として働いてみたい気持ちは今でもずっとあります。

委託給食で後悔したことはない、ことはないですが(笑)やはり休みは少なめです。しかし休みが今より少なかった20代の時には少ない休みに対して何も思いませんでした。残業が付くので働いたら働いた分給料として入ってきておりそれが楽しみでもありました別記事でも述べたように連休も少ないが連勤も少なく、平日の休みがあるところが自分は働きやすかったです。

私は29歳まで実家暮らしでした。
なので料理はしたことがなく、学校の調理実習では洗い物担当でした。それなのに給食会社を選びましたが不安はなく、

”やらされたら嫌でもできるようになるし一石二鳥だ!”

こんな軽い気持ちで給食会社に入社しました。
入社した当初もつらいな~という記憶はありません。もちろん料理もできなかったですが、先輩栄養士とパートさんが一生懸命教えてくれました。なので一生懸命迷惑をかけないよう覚えました。一番最初に配属されたのが病院で、行事食などイレギュラーな食事があまりなかったこともあり、割と早く一人区として一通りできるようになりました。

そこで感じたのは不思議な感覚でした。

今まで料理をしたことのない私が献立を立て、食材を発注し、作った料理を他人が食べる。その食事でこの人たちは生きている。うまく言えませんが、単純になんか凄いことだなと思いました。

料理はしたことなかった私ですが、意外と味の評判も良く、おいしかったと言われることもあり感謝の言葉を頂いた時には本当に嬉しく誇らしかったです。正直たくさんもらえるものではありません。ですがもらうたびに頑張ろうと思えるエネルギーでした。

そして最終的には結局人間関係が大きいと思います。栄養士のくせに料理の勉強もせず入社した私に料理を教えてくれた栄養士さんやパートさん、ミスをしたとき叱ってくれた調理師さん、周りに恵まれ10年頑張れました。

私も迷惑をかけながらも相手を敬う気持ちは忘れず、人生の先輩には態度を気を付けることを意識し、上からにならないよう心掛けてきました。何かあれば相手の立場であったらどう思うか都度考えてきました。

正解か不正解かはわかりませんが、10年人間関係に恵まれ続けて来られたと感じているので正解だったのではないかと思います。

【10年同じ分野で仕事をしてきて思うこと】できれば20代で様々な経験を


20代で直営も経験しておきたかったというのが正直な感想です。

どちらも経験しておけば、また栄養士として働きたくなった時に復職しやすいと思います。私は委託の経験しかないので、いざ直営で働きたいと思っても30代もしくは40代の未経験ではなかなか復職が難しいように思います。一つのところで勤め上げることはとても凄いし幸せなことだと思います。一方で違う世界も見てみたいと常に思う気持ちもありましたが、10年同じことをし続けたことによって見えてきたり築けた人間関係もあるのでこの点は良かったと思います。

続けることによって見えるものもありますが、やはりどこかで今までやったことのない分野に挑戦してみたいという気持ちが消えないので、これからいろいろな経験を積んでいけたらと思っています。

ずっと栄養士としての資格は活かしていきたいと考えているのであれば、様々な栄養士としての仕事を20代で経験し、自分に合った仕事を選択するのが一番ではないかと思います。

【直営栄養士について】委託でしか働いたことのない管理栄養士から見て感じること


現場を知らないでは直営は務まらないと思います。

コミュニケーション、信頼関係で現場の作業工程を理解できれば問題ないと思います。直営は患者様や利用者様の要望に応えたい思いが強くそれは委託側も同じなのですが、あくまでも集団給食なのでできることは限られてきます。契約単価内での提供ともなるとなおさら出せる食事は限られてきます。食材単価や調理器具、作業工程などを考慮した上で様々な要望や提案をしないといけません。

直営には直営の、委託には委託の仕事や考え方があるのでお互いに歩み寄りできる範囲でお客様に喜んでもらえる食事が提供できるよう試行錯誤しなくてはいけません。どちらに偏った意見でも良い食事は提供できないのでよく話し合って実施する必要があります。

現場未経験で直営栄養士として入社するのであれば最初に1週間ないしは2週間は現場での作業をさせてもらうことをおすすめします。直営だからといっても給食経営と集団給食の調理スキルはある程度必要かと思います。

まとめ


結論は栄養士・管理栄養士として働いていくのであれば直営であってもまずは実際に厨房に入り集団給食の経営と調理などの現場の作業を習得すべきだと思います。いくら栄養が足らない・栄養価が合わないからと言って現場を無視した要望や提案は受け入れられず意味がありません。

感想文のようになってしまいましたが、結構だめだめな考え方で生きてきた私が実際に10年委託で勤めて思ったことを率直に書いてみました。
正解・不正解はないのであくまで一つの意見として少しでも何かの参考になればと思います。ありがとうございました。

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